期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
「それよりもまた・・・借金取りは来るんじゃないのか?」

彼はカラダを運転席に戻して、ハンドルに手を掛ける。
さっきのキスで心臓のざわつきやカラダの疼きがなかなか静まらない。

「俺の質問…訊いてるか?麻莉」
「訊いてます!!」

私は声を大きくして返す。

「で、どうするんだ?此処に住み続けるのか?」

「此処が私の部屋ですし」
この部屋出れば、私には頼れる人が居ないし、何処にも行く場所がない。
「俺の部屋に来るといい…遅ればせながら、新婚生活を始めようじゃないか…」

「え、あ・・・それは・・・」

「何?これを嵌めた時点で…もう俺の妻だ・・・四年間夫婦だったのに…これからも別居では不自然過ぎる…」

彼は私の左手を掴んで薬指に嵌ったダイヤを見つめる。





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