期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
エレベーターの上昇と共に、私の耳がツンと詰まり、心臓の鼓動も跳ね上がっていく。

「緊張されてますか?」

「え、あ…はい…」

私は弘瀬さんに不意に話し掛けられ、上擦った返事をしてしまった。
でも、彼は私の声に気にも留めなかった。

「大丈夫ですよ…社長は貴方の到着を楽しみに待って居ます…」

「!!?」

弘瀬さんの言葉に益々首が傾げる。

「あの…」

私は弘瀬さんに話し掛けた瞬間。

エレベーターは最上階に到着して、軽快な音を鳴らした。

「着きましたよ…佐久間さん」

そして、彼は私を社長室に案内した。

「弘瀬です。佐久間さんをお連れしました…」

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