期間限定マリアージュ～四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図～

俺は独自で調べ、俺と麻莉の婚姻届の証人欄にサインした人物たちを特定した。

俺は久しぶりに松濤の邸宅に足を運んだ。
「やはり…知らなかったのね…浩明さん」

俺と麻莉の婚姻届の証人欄にサインしたのは岸田常務夫妻。
岸田常務の妻・由美子さんは父の妹であり、俺にとっては叔母に当たる人。

「当人たちの承諾なしに、勝手に結婚させるコトは犯罪ですよ！！」

「じゃ、離婚すればいいじゃない…浩明さん…その方が私達にも都合がいいし…」
父に似て、由美子叔母様も曲者で、スキになれない相手だった。

「離婚すれば…貴方の遺産の取り分は相続拒否となり、自動的に私達に入る約束になっているんだから…」


「邸宅を俺から奪い、遺産まで取るのか！？」

「あら、浩明さんは遺産なんて要らないと言ってなかった？」

「そんなコト…一言も言ってません・・・」