期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
こんな形で出逢いたくなかった。

「!?」

俺は麻莉の腰を抱き、そっと引き寄せる。
密着するカラダ。

「今から・・・挙式のリハーサルだ…」

「え、あ・・・」

俺達は十字架の前で向き合い、抱き合う。

俺の為に父が犯した罪は永遠に断罪されるコトはない。

俺は一生この罪に苛まれる。

「目は閉じないのか?」

俺が顔を近づけていると言うのに、麻莉の瞳は開いたまま。

彼女の瞳に俺の罪に苛まれた苦し気な顔が映り込む。

彼女は慌ててギュッと目を閉じた。

俺はそっと彼女の唇に唇を重ねた。
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