セカンドマリッジリング【コミカライズ原作】
指輪を付けた手を二人で絡め合うように繋ぎ、そっとその距離を詰める。もう二人の間に言葉は必要なくなっていた。
花那が瞼を閉じればそれに応えるように重なる颯真の唇、優しく触れるそれを花那は夢でも見ているような気持ちで受け止めた。繰り返される触れるだけの口づけに花那の方が焦れて、その先を求めてしまう。
颯真の首に手をまわし引き寄せるように彼を誘惑してみせた。
「花那が求めたんだから、もう止めないよ?」
そんな言葉と共に落ちてきたのは荒々しいキス、貪るように求められる口付けに花那の方が上手くいきも出来なくなりそうだった。
ねちっこく絡まる舌の動きが、歯列をなぞる颯真のその動きが花那の理性を溶かしてグズグズにしてしまう。立っていられなくなりかける花那を颯真は抱き上げてそのまま寝室へと連れて行く。
「ま、まって! シャワーを……」
「待たない、後で二人で入ればいいだけだ」
颯真は瞳に欲情の色を浮かべたまま、花那をベッドに横たえるとその上から覆いかぶさった。熱に浮かされるように、二人の今までの距離と時間を全部埋めるかのように抱きしめ合って愛し合う。
そうして一つに繋がれば、颯真と花那は今までに感じた事がないほどの幸福に包まれる。
花那は颯真に揺さぶられ奥深くまで何度も求められて、繰り返される絶頂にその身体を震わせていた。そして颯真も彼女の一番奥で、荒い息を吐きながら果てたのだった。
何度も肌を合わせ明け方に眠る二人は、何度も鳴っているスマホの着信音にも気付かず二人だけの幸せな時間を過ごしていた。
今度こそ、二人で寄り添う未来を夢に見ながら……
2022/02/22 花吹
※アフターストーリーは別作品として連載させて頂きます。