セカンドマリッジリング【コミカライズ原作】
そんな花那を傍で支えていたのは、彼女と結婚の約束をしていた康平だった。二人で過ごす時間に癒され、何度も挫けそうになりながらも花那は頑張り続ける。
しかし父の隠していた多額の借金が見つかり、それを知った康平はひどい裏切り方で花那を傷つけ彼女の傍から去って行ってしまう。
今まで貯めてきた貯金をすべて父の借金に充てたが、それでも毎月の支払いと医療費のため働きづめの毎日を送る花那。
次第に悪化していく母の容態と、婚約者に裏切られた悲しみで彼女は疲弊し心も身体もボロボロになっていた。
そんなある日、母の病院へと見舞いに向かっている花那は、途中で強い眩暈に襲われふらついて倒れかけた。自分のすぐ傍に車が迫ってきたことにも気付けないでいた花那を救ったのが、夫の深澤 颯真だったのである。
明らかに様子のおかしかった花那から、じっくりと事情を聞いた颯真は彼女に一つの提案をする。花那にとっても颯真にとっても都合のいい話、それが……
「君が背負わされた借金とお母さんの医療費は俺がすべて支払うと約束しよう。代わりに君は俺の期限付きの妻になって欲しい」
五年間だけという期限がつけられた、お互いの愛情を必要としない契約結婚だったのだ————