ニイナと魔法のねこ

ある日、いつも通り泣いているニイナに魔法のねこが声をかけました。

『ねえ、君が泣いているのは、幸せじゃないからなの?』

ニイナは誰かに話かけられたのがあまりにも久しぶりのことだったので、すぐに返事をすることが出来ませんでした。しかしすぐに返事が出来なかったのには他の理由もありました。魔法のねこが言った『幸せ』という言葉をニイナは知らなかったのです。

『ねえ魔法のねこ、シアワセ、ってなぁに?』
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