魔法の恋の行方・シリーズ５・ダリウスとリセ・おまけの続編

魔女の過去

＜魔女の現実・・その後＞

アラステアの山荘の客用寝室で、
リセは
１０日目に目覚めた・・・・
ダリウスはリセを抱きしめた

ハッピーエンド・・
＜めでたし、めでたし＞と
いきたいところだが

「着替えたら
食堂にくるように・・
食事の準備をさせよう」

ダリウスはリセの耳元で
ささやくと、
もう一度、
頬の傷跡にキスをして、
部屋から出て行った。

リセは、もう一度ベッドサイドの
テーブルを見た。

アラステアの山荘の、
マスターキーが置いてある。

魔女は現実検討能力が、
非常に高かった。

簡単に言えば、
リセは幼い頃から、
常に
現実を考えて行動することを、
祖母から
徹底的に叩き込まれた。

おしゃれをすること、
何か楽しむ事、
友達とおしゃべりする事
それらはすべて無駄な事、
必要のない事と、祖母は判断していた。

祖母はリセに対して、
＜無駄な事をするな＞と言い続けた。

学校時代も、
他の少女たちのように、
リボンやレースで着飾る事を
祖母は許さなかった。

時間と金の無駄と言ったから。
パーティや遠足も、参加をしたことがない。