魔法の恋の行方・シリーズ5・ダリウスとリセ・おまけの続編
<アラステアの山荘・寝室・その3>

涙はでなかった。
ヒキガエルの自分は・・
現実と
どう向き合って生きるのか・・
リセの心に深く刻まれた。

そもそも魔女は、
孤独とともに生きるものなのだ。

ダリウスの優しさに、
自分はどのように答えたらよいのだろうか・・
リセは
ピンクのふわふわのドレスを着て、紅いヒールサンダルを履いた。
そして、マスターキーを握った。

もし、
祖母が生きていたら
こう言うだろう

「なに、男にのぼせあがっているんだ。
どうせ捨てられるに決まってる。
おまえの母親のようにね」

こういう事も言うだろう。

「ひと月に10日も寝込む女なんか、使い物になりはしない。
魔力がちょっとばかり強いからって、つけあがるんじゃないよ」

リセは大きく深呼吸すると、
食堂に向かった。



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