【短編】コンビニ
「なにしてるんですか?」
平然を装う。
今声震えてたの気づかれたかな。
怪しまれてないかな。
そんな不安がぽろぽろとこぼれ
声をかけたことを少し後悔する。
案の定、彼女は突然声を掛けられたことに
驚いたのだろう。
目をまん丸にして僕を見ていた。
「あの、大丈夫ですか?」
「え、あ、、はい、、」
驚いている顔もかわいくて思わず見とれてしまう。
大学生らしき彼女は、絶妙な配色で流行りの服を着こなし、茶色に染まった長い髪がくるりと胸元で巻かれていた。