君へ贈るスカーレット
その時涼介と初めて会った日の事を思い出していた。
『君··名前なんて言うの?』
最初はただのナンパかと思って相手にしていなかったのに··涼介のキラキラした優しい目付きに一目惚れに近い感覚を覚えた。
『岡本 美咲』そう答えると涼介は
『へぇ〜美咲ちゃんか、可愛い名前だね··きっと君の両親は娘想いの素敵な両親なんだろうね··』
するとその時、おばあさんの声がしたので我に返った。
おばあさん「あなたは素敵よ?··」
美咲「お二人のお名前、伺ってもよろしいですか?」
おばあさんはニコリと微笑むと言った。
「もちろん、私の名前は円山 紬(つむぎ)と言います、で、あのおじいさんは円山 迅(じん)って言うの···」
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