君へ贈るスカーレット
紬は不良少年を見て言った
紬「あっあの··ありがとうございました」
不良少年は紬の手を見て言った
「それより、手ぇ擦りむいてる··早く消毒した方がいい」
紬「え?あ··本当だ、全然気づかなかったです」
不良少年「ここら辺は暗くなると変な奴がウロウロしてるから気をつけた方がいい··」
不良少年が周りを見ると酒に酔っている若い男が紬のことをチラチラ見ているのに気が付いた。
不良少年「家まで送る··」
紬「いえ!大丈夫です」
不良少年「アンタみたいな清純な女の子はチンピラ共の格好の餌食だ··悪い事は言わない、今は俺の言う通りにした方が身のためだぞ」
紬はこちらをニヤニヤしながら見てくる男に気付き怖くなり不良少年の腕を抱き締めた。

不良少年は紬の行動に驚いて言った
「おっおい··」
紬「ごめんなさい!家の近くに着くまでこのまま歩いて下さい!これなら付き合ってるカップルに見えるでしょ?」
不良少年「まぁ··どう見えるかは別として男と一緒なら変な奴は寄ってこないだろうからな」
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