君へ贈るスカーレット
そして紬は不良少年と共にスカーレット商店街へ入って行った。
不良少年はコパンの看板を見て言った
「もしかして、ここが家?」
紬は抱き締めていた腕を離すと不良少年の顔を見て満面の笑みで言った
紬「そうです!喫茶コパンへようこそ!」
不良少年は少し怪訝な顔をして言った
「いや、俺はやめとく··」
すると紬はすぐに言い返した
紬「そんな顔中傷だらけで何言ってるんですか!家で手当させて下さい!」
不良少年「いや、こんなの大したことない、俺のことは放っといてくれ」
紬「放っておけるわけないじゃないですか!」不良少年は紬の言葉に驚いて目を見開いた
「え··?」
紬「だって貴方は私の命の恩人なんだから!」不良少年「そんな大層なことしてないけどな」
紬「とにかく、中に入って下さい助けて貰っておいて何もせずに帰すなんて、そんなこと私の良心が許せないので!」
不良少年「··わかったよ··まったく」
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