君へ贈るスカーレット
〘昭和41年秋·古本屋近くの脇道〙
一橋は優しい笑顔で紬を見ると
一橋「これで僕達知り合いだね!」と言った
紬は笑顔を返して言った
紬「そうですね··」
一橋「じゃあこれ!今日僕達が出逢った記念!」と言って赤い表紙の英字辞典を紬に手渡した
紬「えっ?!これ··」
一橋「君、英語好きなんでしょ?」
紬「いや、でも··」
一橋「この辞典だって君みたいな子に読んでもらえた方が嬉しいんじゃないかな?だから受け取ってよ」

紬「本当に頂いてしまっていいんですか?」
一橋「もちろんだよ!僕は君みたいな勉強熱心な子の手助けをしたいんだ!」
紬「ありがとうございます!必ず本のお代お返しします」
一橋「その本は僕がプレゼントさせてよ··言ったでしょ?君の手助けをしたいって··」
紬「は、はぁ··」
一橋「あっそうだ!もし良かったら僕が英語を教えてあげようか?」
紬「えっ本当ですか?!」
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