嘘でもいいから、好きだと言って
由紀ちゃんはそう言い、食券をかいにいった。


どこに座ろっかな…


「ここ座れば?」


ドッキンッ!


この声…


声のした方を見るとそこには1人の男性社員がいた。


「あ…一ノ瀬さん」


彼の名前は一ノ瀬和真(いちのせ かずま)
私の4つ上の先輩で…


私の元彼。


動揺しちゃダメ。
仕事モードで行かないと。


「ん?」


「あ、由紀ちゃんもいるけど、大丈夫?」


「おう、あいつがいいなら」


「じゃ、お言葉に甘えて」


私はそう言いながら一ノ瀬和真の前へ座った。


「…お前が会社で俺の事一ノ瀬さんだなんて新入社員の時ぶりだな」
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