♧♡四季島家のメイドさん♤♢
人集りは、俺たちをよけるようにして広がっていく。


すると、あの瓶底メガネの医者の息子が目に留まった。

まるで、他人事かのように野次馬同然に俺たちを見ている。


「…おいっ。お前がもう少し早く人工呼吸をしてくれていたらー…」

「そんなこと、ボクに言うなよ…!だ…だって、ファーストキスもしたことないっていうのに、初めてがその地味女だなんてっ…」


その言葉に耳がピクリと反応して、思わず足が止まった。
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