ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
*
2時間後。
「素敵なの見つかってよかったね!!愛菜さんぜっったい喜んでくれるよ!!」
愛菜さんへのプレゼントも無事に見つかり、ショッピングモールを出て電車に乗り。
私たちは自宅の最寄駅から降りた。
「うん。白井さんのおかげだよ。ほんとにありがとう。こういうのずっとあげたかったんだけどひとりでレジに並ぶ勇気なくて。すごく助かった」
そう言って、愛菜さんへのプレゼントを大事そうに見つめる織くんの顔があまりにも優しくて。
あぁ、プレゼント本体が羨ましい。
いや、私だって織くんにいつも素敵な笑顔を見せてもらっているんだけどね!!はっ!!
なんて心の中でプレゼントに対して謎のマウントを取る。
パーティー用の飾り付けのグッズやケーキの材料も買い終えて。
これから織くんとふたりで準備するんだと思うと、想像するだけで頬が緩む。
織くんと話しながら、あと5分ほどで家につく、そんな時だった。