ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


「んんっ!」


っ!?


突然、耳にチクッと痛みが走って、勝手に声が出て。


慌てて自分の口元を手で押さえていると。


私の体はソファに預けられていて、整った顔がこちらを見下ろしていた。


「……白井さんがかわいい声、出すから」


「なっ、べ、別に出してな───」


「ごめん、もうちょっと許して、」


ほんの少し苦しそうにそう言った織くんが、また私の首筋に顔を埋めて。


今度は、そっと触れるのを繰り返して。


わずかにその音が耳の奥に届いてさらに私をクラクラさせて。


もう頭真っ白だ。


そして──。


「……っ?!ちょ、織くんっ、」


服の中が一瞬、ひんやりしたかと思えば。


織くんの角張った手が私の服の中に侵入していて。その長い指が、触れた。

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