ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


「白井さんっ、ごめんっ。大丈夫?」


「えっ、」


なんで。
どうして織くんが謝るんだ。


織くんの方が、勝手にネットに家を晒されて怖いはずなのに。


どうして、私のことを心配してくれるんだ。


「あ、あの、ちょうど2人で話した方がいいんじゃないかってって話してたところなので!私らいったん教室に戻っ……」


「いや、できれば、白井さんの友達の皆さんもいてくれると助かる」


私と織くんに気を遣ってふたりきりにしてくれようとしためぐちゃんたちを、織くんがそう引き止めた。


「本当のこと、みんなに話そうと思って」


「えっ、」


本当のことって……。
私が織くんちに住んでるってことを?!


「けど、それだと白井さん、不安だろうから」


「いや、私は!全然!それよりも、織くんの方が……おうちとかも晒されて……」


全然っていうのは、ちょっと嘘だけど。
でも、今の状況、織くんの方が苦しいに決まって……。

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