ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


それにしても夢にしてはものすごくリアルな感じがする。すごい。


さすが、毎日、織くんのことを観察してただけのことだけある。


めちゃくちゃしっかり織くんだ。
綺麗な顔から目が離せなくて。


「……カッコいいなあ」


思わずそう呟くと。


彼の瞼がピクッとわずかに動いて。
ゆっくり開けられた。


わぁお。


キャラメル色の髪と同じ、色素の薄い綺麗な瞳。


わぁ……吸い込まれそうである。


「……あっ、おはよう、白井さん」


「……っ!」


うぇ!しゃべった!!


しかも『白井さん』って、あの織くんが知るはずのない私のことを呼んでいる。


さすが、都合のいい夢だ。


かっこいい……。


「……夢すごい、」


心の声がダダ漏れだけど、これは夢だし。

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