ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
放課後。
吉村さんのことがあってから、私と織くんは一緒に登下校するようになり。
今日も、織くんと並んで帰り道を歩く。
めぐちゃんたちが、変なこと言うから。
変に緊張してしまう。
あの後、私はめぐちゃんたちに広夢とのことを初めて話した。
話し終えた後、めぐちゃんが『何も知らないで勝手なこと言ってごめんね』って謝ってくれて。めぐちゃんが謝ることなんて何もないのに。
でも、3人に打ち明けられたことでどこかスッキリしている。
私の話を聞いても、めぐちゃんたちは『余計、初花は織くんと幸せになって欲しい』なんて言っていたし。
いやいや、私が織くんと付き合うなんて……。
チラッと隣を歩く彼を横目で見ると。
っ?!
バチッと目があって思わず晒す。
……あぁ、ほら。
めぐちゃんたちがあんなこと言うからだよ!
織くんの顔、まともに見れなくなってるじゃんか!!
意識しすぎ私!!