ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
推しに恋したようです
そして学園祭はあっという間にやってきて。
うちのクラスの焼きそばは1日目も2日目も大人気で。今日は3日目の最終日。
あれから、織くんとは前どんな風に話していたっけと思うぐらい、なんだかうまく目を見て話せなくて。
もちろん、織くんは推しだから、初めて話した時からずっとドキドキしていてしょうがなかった。
それなのになんだろう。今は、何か違う。
胸がキュンとするだけじゃない、ちょっと苦しくなる感覚。
織くんとのことを考え出すと止まらなくなるから、今日まで学園祭の準備でやること詰め詰めだったおかげでまだマシな気がする。
もしこれでいつものつまらない授業連続なら、もっと色んなことを考えすぎて頭パンク寸前だっただろうから。
焼きそばが大盛況で大忙しなのは大変だけれど、救われている。
もうずっと焼きそばを焼いているから、身体に焼きそばソースのにおいが染み付いているんじゃないかと心配になるほど。