ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。

「え、夢?」


「うん。織くんがこんなに近くにいるなんて夢の何ものでもないよ」


なんて、彼の瞳を見つめたまま言う。


うわぁ。私、織くんとしゃべっちゃってるよ。夢だけど。


「あれ。白井さん、覚えてない?今日から3ヶ月、うちで過ごすって話し」


んん?


すごいな。織くんのうちに3ヶ月お世話になるって!!なんて設定の夢を見てるんだ。


目覚めたとき、愛菜さんの息子さんを見て、あからさまに落ち込まないようにしなきゃ。


「……織くんと一緒に住むってこと?ふふっ、幸せな夢だ」


「夢じゃないよ。……ね?」


その声と同時に。
彼の手が伸びてきて。


私の頬に触れた。
……え。
あったかい。


感触があまりにもリアルすぎて。


あの、これは……。

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