ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
そんなの……当たり前じゃないか。
正直に「うん」と頷けば、織くんが、なんで?なんて聞いてくるんだからびっくり。
織くん、自分が人気者って自覚、ないのかな。
「……そっか。そんなに嫌なんだ。俺と一緒にいるの」
んん?!
織くんのセリフを聞いて、勢いよく彼の方を見た。
「な、何言ってるの、織くんっ!!違うよ!!嫌なわけない!!毎日嬉しくて夢みたいだって思ってる。けど、私みたいなのが織くんと一緒に住んでるってバレちゃったら、女の子から恨まれるに決まってるから!!」
「……っ、」
織くんといるのが嫌だから隠していると思うなんて……。
私が織くんの大ファンであることは十分伝わっているはずなのに。どうしてそういう考えになるのか……。
「っ、恨まれる……?」
え。
なんでわかんないの。
「や、その、他の織くんファンに目をつけられてしまうと言いますか」
そう言えば、織くんはさらに首を傾げる。
えーーーー。