ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


だぁっ!!
織くんとコンビニに入る世界線、なにっ!!


織くんといると、時間差でなにもかも実感してしまうのどうにかしたい。


そもそも並んで歩いているのがおかしいんだよずっと。


なんて、私の頭の中はずっとうるさくてしょうがない。


だって、入学してからずっと憧れてた人が隣にいるんだから。


それにしても……織くん、何が欲しくてコンビニに寄ったんだろう。


お菓子や飲み物ならスーパーの方が安いはずなのに。と思っていたら。


織くんは、飲み物コーナーを見るわけでもお菓子コーナーに行くわけでもなく。


すぐにレジ付近の方に向かった。


ちょこちょこと隣を着いて歩く。


「……愛菜さんがいたら、ご飯前にやめなさいって怒られちゃうんだけどね」


そう言いながら、いたずらっぽい表情で口元に人差し指を持っていったその仕草に、目眩がしそうになった。

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