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データ1


ピリリリリリリリリ

 アラームの音で目を覚ます。
自分の部屋に違和感を覚えるも、ベットから降り、リビングへ向かう。

 リビングの扉を開けた時、台所から甘い匂いが漂った。
 私の好きな、甘い甘い卵焼きの。

「おはよう凛音。朝ご飯出来てるわよ」

台所にエプロンをかけた母さんが私に話しかける。
「おぉ、凛音おはよう」

母さんの隣で、父さんが言う。

「母さん…父さん…」

「どうしたの?」

私は母さんと父さんに向かって駆ける。考える間もなく身体が勝手に動いてたのだ。
そして二人を思い切り抱きしめた。

「あぁっ………うわぁぁぁぁ!!!」

生きてる。本当にここに居る……。
話してる。笑ってる…!

「どうした?凛音」

父さんは困惑の表情を浮かべる。

「怖い夢でも見たの?可哀想に」

母さんが私をなだめる様に背中をさすってくれる。
その優しさに私は更に泣き叫ぶ。
しばらく泣き続け、疲れ果てた私はそのまま眠った。

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