蒼月の約束
第二十一話
「大丈夫ですか?」
昨日の雰囲気とは打って変わり、全快しているリーシャが心配そうな顔をしている。
未だベッドで寝ているエルミアに言った。
「もしかして、泣いていらっしゃるのですか?」
体を起こしたエルミアを見て、慌てた様子でサーシャが言う。
そこで初めて、自分の頬が涙で濡れているのが分かった。
「なんでだろう…。分かんない」
自分でもなぜこんなにも涙が出るのか分からない。
とにかく朝食の前にお風呂に入りたいと申し出、エルミアは一人になる時間を作った。
今までの予言は、自分たちを助けるものだったのに、今回のものは助けを求めるものだった。
「一体、どうなってるのー」
エルミアは、勢いよくお湯にもぐった。