妹を溺愛する兄が先に結婚しました
***
「うわ、見ろよこの写真!キャプテンすげぇ泣いてる!」
部活開放時間まで、1年の男バス女バスで同じ教室に集まって、この前の卒業式の写真を送り合いながら時間を潰していた。
結局、あの後、私と時原は戻らなかったからほとんど写真に写っていない。
「ぶっ。なにこれ!」
グループラインにまた新しい写真が載せられた。
「なんだよ、この写真。卒業式のじゃねぇし」
「やばっ、超ウケる!」
載せられたのは、兄に説教を食らって正座している男子たちの写真だった。
「これ、あれだよ。反省中の写真!」
「あれ、マジ怖かったかんな」
「そうそう。俺、もう一生真崎の話はしないことに決めたもん」
「ちょっと。私が怖いみたいな言い方やめてよ」
今まで黙って聞いてたけど、ここはさすがにツッコませてもらいます。
「いや、怖い。真崎、怖い」
「1年男バスは全員、真崎を女だと思わないことにした。恋愛対象にしたら恐怖の大魔王の怒りを買うと思ってる」
「酷っ!」
「あはははっ。結咲、ドンマイ!あんなイケメン兄の妹に生まれた宿命だよ」
そんな宿命いらないよ。
「うわ、見ろよこの写真!キャプテンすげぇ泣いてる!」
部活開放時間まで、1年の男バス女バスで同じ教室に集まって、この前の卒業式の写真を送り合いながら時間を潰していた。
結局、あの後、私と時原は戻らなかったからほとんど写真に写っていない。
「ぶっ。なにこれ!」
グループラインにまた新しい写真が載せられた。
「なんだよ、この写真。卒業式のじゃねぇし」
「やばっ、超ウケる!」
載せられたのは、兄に説教を食らって正座している男子たちの写真だった。
「これ、あれだよ。反省中の写真!」
「あれ、マジ怖かったかんな」
「そうそう。俺、もう一生真崎の話はしないことに決めたもん」
「ちょっと。私が怖いみたいな言い方やめてよ」
今まで黙って聞いてたけど、ここはさすがにツッコませてもらいます。
「いや、怖い。真崎、怖い」
「1年男バスは全員、真崎を女だと思わないことにした。恋愛対象にしたら恐怖の大魔王の怒りを買うと思ってる」
「酷っ!」
「あはははっ。結咲、ドンマイ!あんなイケメン兄の妹に生まれた宿命だよ」
そんな宿命いらないよ。