妹を溺愛する兄が先に結婚しました
たくさんのショッピングバッグ。


「ちょっと私、お手洗いに行ってくるね」


お手洗いに行ったゆかなさんと一度別れて、荷物を置きに車へ行く。



「すげぇ買ったな……」


その量に、若干兄が引いてる。


「あまりに楽しくてね。

ゆかなさんってオシャレで知識豊富だから、いろいろ勉強になるんだ」


「2人共、俺のこと眼中になかったもんな」


……確かに。



駐車場を出て、ゆかなさんのところに戻る。


しかし、待ち合わせした場所にゆかなさんはいなかった。



どこだろうとキョロキョロ見渡すと……。


人通りのある中、少し先に綺麗な佇まいの女性を見つけた。


しかし、男の人が一緒で。

見間違いか……、と視線を外して。


戻す。


……いや、ゆかなさんだよね。

あんな綺麗な人、他にいない。



「ゆかなさん見つけたけど……、あれ知り合いかな?」


一緒にいる男性は兄とは別系統のワイルド系イケメンで、一瞬ナンパを疑ったけど、どちらかというと知り合いと話している雰囲気。


「そうみたいだな。終わるまで待ってるか」


あまり気にしてない様子の兄。


お兄ちゃんって嫉妬とかしないのかな?



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