妹を溺愛する兄が先に結婚しました
妹が背中を押しました
〜Side 時原〜
『そう思える人に出会えたのはすごいことだね』
たぶんその時。
人に初めて気持ちを吐露して、そう言ってくれた──あの瞬間。
ねむ……。
暖かい陽気が布団のように身体を包む。
こんな日はいつも以上に眠い。
男バス連中と廊下を歩いていると。
「わ、先輩。……こんにちは」
曲がり角で女子生徒とぶつかりそうになった。
「こんにちは〜」
みんなニヤニヤ顔で挨拶する。
一瞬その女子と目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
少し照れた様子で走り去る女子の背中を見送りながら、ふと。
「先輩って響き、いいよな〜」
誰かが呟いた。
納得。
それでみんなの顔が緩んでたんだ。
「今のって女バスの夏目 三つ葉だっけ。女バスっぽくないよな」
「それな!なんか真面目そうだし、文化部っぽい。それか図書室にいそうなイメージ」
「わかるー」
『そう思える人に出会えたのはすごいことだね』
たぶんその時。
人に初めて気持ちを吐露して、そう言ってくれた──あの瞬間。
ねむ……。
暖かい陽気が布団のように身体を包む。
こんな日はいつも以上に眠い。
男バス連中と廊下を歩いていると。
「わ、先輩。……こんにちは」
曲がり角で女子生徒とぶつかりそうになった。
「こんにちは〜」
みんなニヤニヤ顔で挨拶する。
一瞬その女子と目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
少し照れた様子で走り去る女子の背中を見送りながら、ふと。
「先輩って響き、いいよな〜」
誰かが呟いた。
納得。
それでみんなの顔が緩んでたんだ。
「今のって女バスの夏目 三つ葉だっけ。女バスっぽくないよな」
「それな!なんか真面目そうだし、文化部っぽい。それか図書室にいそうなイメージ」
「わかるー」