妹を溺愛する兄が先に結婚しました
そして、試合終了のブザー。


菅原先輩率いる3年生相手に勝利を収めた。


「わあ!勝ったよ!」


「やった!」


爽と手を取って喜び合う。



「時原!お前、すげぇな!」


貢献した当の本人は喜びもせず、興奮気味のクラスメイトに肩を組まれてうざそうにしている。


そんな姿にもキュンと胸が鳴る。



すると、


「ねぇ。あれが、三つ葉が言ってた先輩?」


「う、うん……」


「めちゃくちゃカッコイイじゃんっ!」


覚えのある名前が聞こえてきて振り向くと、バスケ部の後輩の三つ葉ちゃんがいた。


顔を真っ赤にする三つ葉ちゃん。

友達もきゃーきゃー言ってるし。


2人だけじゃない。

女子のほとんどが興奮して騒ぎ立っている。


……仕方ないよね。

あれは惚れるよ。



「浅香、真崎。女子バスケの方の審判手伝ってくれる?」


女バスの先輩に呼ばれて、私たちは一足先にその場を後にした。



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