妹を溺愛する兄が先に結婚しました
朝だというのに元気いっぱいのみんなの賑やかな声を乗せて、バスが出発した。
時原は、周りの音を遮断するようにイヤホンをつけて目を閉じる。
自由というか、なんというか。
相変わらずマイペースだけど、何も話さなくても沈黙が気にならないし落ち着く。
窓の外、流れゆく景色を見ながら、私もうとうとしてきた。
寝付きが悪かったし、朝早かったから。
それに、バスっていい感じに揺れると眠くなる。
運転上手いのかな……。
とその時。
ゴンッ。
────痛っ。
うとうとしていたら頭を窓にぶつけてしまった。
「ぷっ」
隣から失笑が聞こえた。
寝ていたはずの時原が笑っている。
「起きてたの?」
「うん」
見られてたんだ。
……うわ、恥ずかしい。
「えー、花火持ってきたの⁉」
ぶつけたところをさすっていると、そんな声が耳を貫いた。
近くの席の部員が声を潜めるように話している。
……全然潜めてないけど。
時原は、周りの音を遮断するようにイヤホンをつけて目を閉じる。
自由というか、なんというか。
相変わらずマイペースだけど、何も話さなくても沈黙が気にならないし落ち着く。
窓の外、流れゆく景色を見ながら、私もうとうとしてきた。
寝付きが悪かったし、朝早かったから。
それに、バスっていい感じに揺れると眠くなる。
運転上手いのかな……。
とその時。
ゴンッ。
────痛っ。
うとうとしていたら頭を窓にぶつけてしまった。
「ぷっ」
隣から失笑が聞こえた。
寝ていたはずの時原が笑っている。
「起きてたの?」
「うん」
見られてたんだ。
……うわ、恥ずかしい。
「えー、花火持ってきたの⁉」
ぶつけたところをさすっていると、そんな声が耳を貫いた。
近くの席の部員が声を潜めるように話している。
……全然潜めてないけど。