妹を溺愛する兄が先に結婚しました
***



暑さを残し、夏休みが終わろうとしている。


結局、部活の日々。

合宿を除けば、爽と暑い中並んで食べたかき氷屋さんが1番の夏の思い出になったかな。



夏休み最後の日曜日。

午後練で昼頃に登校してくると、人の出入りの多さに気付いた。


駐車場には数台のシャトルバスが止まっていて、入口に【試合会場はこちら→】という案内看板が立っている。



「よ、真崎」


まだ制服姿で校庭横を歩いていると、日陰に溜まって座り込む男バスの集団に出くわした。


みんな部活着で、男バスは1日練だから休憩中だと簡単に予想がつく。



そんな彼らから視線を外し、校庭を見ながら口を開く。


「今日、人多いね」


「サッカーの練習試合らしいよ。朝からずっとやってる」


和奏が答えてくれた。


視線を戻しつつ、

「ここにいるってことは、試合を観に来たの?」と聞いた。


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