妹を溺愛する兄が先に結婚しました

君が好き

好きなんだって気付いた、その時から10ヶ月。


あれから色褪せることのない恋心。

それどころか、もっと色濃くなっている。


人生を通してみれば刹那の期間だけど、もうずっと昔から好きみたいな感覚。



報われなかったなら諦めればいい。

泣くくらいならやめればいい。


好きでいたくて想い続けたわけじゃない。

想い続けていればいつか好きになってくれる、って期待していたわけじゃない。


諦められるなら諦めたかった。


でも、心は素直で。好きなものは好き。

否定することなんてできなかった。


ただ単純に。

好きだから、想い続けていただけ。


いいことばかりじゃなかった。

虚しくて寂しくて、妬むことも羨むこともあった。


だけど、それでも想い続けたことでたくさんの幸せがあった。


たとえ上手くいかなかったとしても、そういう想いがあったことは忘れないようにしたい。



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