妹を溺愛する兄が先に結婚しました
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おにぎりにコーラ、という顔が引きつりそうな組み合わせで昼ご飯を取る爽に、昨日起きたことを洗いざらい話した。
ほんとは顔を合わせてすぐにでも話してしまいたかったけど、それには時間が足りなかった。
記憶と心情を整理する意味でもちゃんと話したかったので、
昼休みになってから空き教室に移動し、周りに人がいない状況でゆっくり言葉にした。
「あの後、そんなことがあったの」
購買で買ったツナマヨおにぎりをコーラで流し込み、驚いたように呟く爽。
私にしてみれば、その組み合わせを平然と口に入れる爽に驚きなんですけど。
……ま、人の好みに口出しするのは野暮。
私も、一口分残っていたサンドイッチを放り込んだ。
王道のハムサンド。
マヨネーズがパンに染みて、優しい甘さが舌を撫でる。
ゴクンと飲み込んだ後、紅茶を流してから答えた。
「うん。……いや、まさかだったよねぇ」
「何が?夏目のこと?
……それとも、折部くんのこと?」
「折部くん」
「そっちね。酷いこと言われて好きなんて思わないよね、普通。
嫌いって言ってたのに実は好きでした……って小学生男子みたい」
確かに、と小さい笑みが零れる。
好きな子をついいじめちゃうやつね。あるある。
おにぎりにコーラ、という顔が引きつりそうな組み合わせで昼ご飯を取る爽に、昨日起きたことを洗いざらい話した。
ほんとは顔を合わせてすぐにでも話してしまいたかったけど、それには時間が足りなかった。
記憶と心情を整理する意味でもちゃんと話したかったので、
昼休みになってから空き教室に移動し、周りに人がいない状況でゆっくり言葉にした。
「あの後、そんなことがあったの」
購買で買ったツナマヨおにぎりをコーラで流し込み、驚いたように呟く爽。
私にしてみれば、その組み合わせを平然と口に入れる爽に驚きなんですけど。
……ま、人の好みに口出しするのは野暮。
私も、一口分残っていたサンドイッチを放り込んだ。
王道のハムサンド。
マヨネーズがパンに染みて、優しい甘さが舌を撫でる。
ゴクンと飲み込んだ後、紅茶を流してから答えた。
「うん。……いや、まさかだったよねぇ」
「何が?夏目のこと?
……それとも、折部くんのこと?」
「折部くん」
「そっちね。酷いこと言われて好きなんて思わないよね、普通。
嫌いって言ってたのに実は好きでした……って小学生男子みたい」
確かに、と小さい笑みが零れる。
好きな子をついいじめちゃうやつね。あるある。