妹を溺愛する兄が先に結婚しました
「んー。そうみたいだね」
「なんて答えたの?」
「断ったよ。誰と一緒にいたいかは自分で決めたいし」
「だよなー。……一緒にいたいのって、もしかして真崎?」
揶揄うつもりで言ったのかわからないけど、探るように聞かれて、
俺は素直に「うん」と答えた。
認めた、とでも言わんばかりに和奏の目が見開かれる。
「え、なに。すげぇ素直。真崎のこと好きになった?」
「うん」
同じ調子で答えると、そこからは和奏の独壇場。
恋バナに飢えた女子中学生みたくあれこれ聞いてきた。
いつから、とか。どこを好きになったの、とか。
俺は、それを全部無視した。
そして、文化祭2日目のことだ。
「おい、静也。お前、なんでまだ真崎を誘ってねぇんだよ」
すごい形相で近付いてくる和奏に、思わず後退りした。
「何を?」
「文化祭だよ。一緒にいたいって言ってたじゃん」
「うん、言ったよ」
「じゃあ、なんで誘わないんだよ。誘わないと一緒に回れねぇよ?」
「あ、そうなんだ」
和奏がガックリと項垂れた。
「なんて答えたの?」
「断ったよ。誰と一緒にいたいかは自分で決めたいし」
「だよなー。……一緒にいたいのって、もしかして真崎?」
揶揄うつもりで言ったのかわからないけど、探るように聞かれて、
俺は素直に「うん」と答えた。
認めた、とでも言わんばかりに和奏の目が見開かれる。
「え、なに。すげぇ素直。真崎のこと好きになった?」
「うん」
同じ調子で答えると、そこからは和奏の独壇場。
恋バナに飢えた女子中学生みたくあれこれ聞いてきた。
いつから、とか。どこを好きになったの、とか。
俺は、それを全部無視した。
そして、文化祭2日目のことだ。
「おい、静也。お前、なんでまだ真崎を誘ってねぇんだよ」
すごい形相で近付いてくる和奏に、思わず後退りした。
「何を?」
「文化祭だよ。一緒にいたいって言ってたじゃん」
「うん、言ったよ」
「じゃあ、なんで誘わないんだよ。誘わないと一緒に回れねぇよ?」
「あ、そうなんだ」
和奏がガックリと項垂れた。