妹を溺愛する兄が先に結婚しました
ていうか……。
「私、そんなこと言ったんだ。……え、それじゃあ、誰よりも私がお兄ちゃんの結婚を祝福しないといけなかったじゃん」
誰よりも兄の幸せを願わないといけないのに、真っ先に反発してしまった。
「あの時は熱があったからね。覚えていなくても仕方ない」
「お兄ちゃんの結婚報告の時、先に幸せになりやがって!とか思っちゃって……最低じゃん」
「いいんだよ、別に。俺はあれを嫉妬と受け止めたから」
「嫉妬じゃな……、いや、嫉妬も入ってたのかな」
腕を組んでよくよく考えると、そんな気がしてきた。
嫉妬と呼べるほどはっきりしたものではないけど、兄を取られる悔しさもあったのかなって。
すると、そんな私の言葉に気を良くした兄が……、
「なになに。結咲が素直なんだけど。可愛いー」
抱きついてきた。
「ちょっと抱きつかないで。過去の話だから!今は違うし」
押し返して離れる。
……花婿が何をやっているんだか。
「わかってるよ。俺は結咲に幸せにしてもらったけど、結咲を幸せにできるのは……俺じゃないんだろ?」
兄が視線を外した先には、和奏や爽と話す時原がいた。
時原を見ながら、「うん」と答える。
「私、そんなこと言ったんだ。……え、それじゃあ、誰よりも私がお兄ちゃんの結婚を祝福しないといけなかったじゃん」
誰よりも兄の幸せを願わないといけないのに、真っ先に反発してしまった。
「あの時は熱があったからね。覚えていなくても仕方ない」
「お兄ちゃんの結婚報告の時、先に幸せになりやがって!とか思っちゃって……最低じゃん」
「いいんだよ、別に。俺はあれを嫉妬と受け止めたから」
「嫉妬じゃな……、いや、嫉妬も入ってたのかな」
腕を組んでよくよく考えると、そんな気がしてきた。
嫉妬と呼べるほどはっきりしたものではないけど、兄を取られる悔しさもあったのかなって。
すると、そんな私の言葉に気を良くした兄が……、
「なになに。結咲が素直なんだけど。可愛いー」
抱きついてきた。
「ちょっと抱きつかないで。過去の話だから!今は違うし」
押し返して離れる。
……花婿が何をやっているんだか。
「わかってるよ。俺は結咲に幸せにしてもらったけど、結咲を幸せにできるのは……俺じゃないんだろ?」
兄が視線を外した先には、和奏や爽と話す時原がいた。
時原を見ながら、「うん」と答える。