妹を溺愛する兄が先に結婚しました
ちょうどその時、部屋のドアが開いた。


そこには、キャプテンと、


「キャプテン、遅せぇよ!」


「悪りぃ悪りぃ。時原が逃げようとするから捕まえてた」


キャプテンに捕まる時原がいた。


「ったく。無理やり連れてこないと参加しねぇんだから、時原は。


……あ、真崎。

こいつ逃げねぇように見張っといて」


「私がですか?」


「次期エース同士よろしくな」


いつから私と時原はコンビ扱いされるようになったんだ?


そんなことを思いながら隣に座わらされた時原を見ると、面倒くさそうに宙に視線を漂わせていた。


「参加するつもりなかったの?」


「うん、面倒くさかったから」


「でも交流会は参加してたよね?」


「あの時は和奏に無理やり連れてこられた」


「そうだったんだ」


そういや和奏と時原ってよく一緒にいるイメージ。


もしかしたら、一緒にいるっていうより、和奏が時原の面倒を見ているだけなのかもしれないけど。



< 64 / 447 >

この作品をシェア

pagetop