魔王様短編集
お題《もしもタイムマシンがあったら》
名言――迷言? クオイはリンゴマニアである。
今日も暁の城は平和だ。ルシュラが使用人が淹れてくれた紅茶を飲みながら読書をしていると、またまた扉が強く開け放たれる。
「ルーくん! 俺未来いきたい!!」
ルシュラは一瞬ぽかんとし、それはすぐため息に変わる。毎度の事ながら、クオイにはふりまわされる。そして――意味がわからない。
「どうして、その答えにいき着いたのか、その理由を言え」
「ええ~」
ルシュラは努めて冷静を心がけながら、とりあえず話を聞いた(しかたなく)。
想像しよう、そうしよう。
やはり、クオイはクオイである。
「絶対未来のリンゴの木は、とってもとってもなくならなくて、すぐまた実がなると思うんだ! こーんなでっかいリンゴがあるんじゃないか?!」
スケッチブックにでかでかと描かれたリンゴをえんえんと見せられるし、身振り手振り説明してくれるが――ルシュラは興味がなかった。
リンゴにしか興味がないクオイの話は、ルシュラでも食わない。
今日も暁の城は平和だ。ルシュラが使用人が淹れてくれた紅茶を飲みながら読書をしていると、またまた扉が強く開け放たれる。
「ルーくん! 俺未来いきたい!!」
ルシュラは一瞬ぽかんとし、それはすぐため息に変わる。毎度の事ながら、クオイにはふりまわされる。そして――意味がわからない。
「どうして、その答えにいき着いたのか、その理由を言え」
「ええ~」
ルシュラは努めて冷静を心がけながら、とりあえず話を聞いた(しかたなく)。
想像しよう、そうしよう。
やはり、クオイはクオイである。
「絶対未来のリンゴの木は、とってもとってもなくならなくて、すぐまた実がなると思うんだ! こーんなでっかいリンゴがあるんじゃないか?!」
スケッチブックにでかでかと描かれたリンゴをえんえんと見せられるし、身振り手振り説明してくれるが――ルシュラは興味がなかった。
リンゴにしか興味がないクオイの話は、ルシュラでも食わない。