ここではないどこか
Chapter5
the Last Judgment
「わぁ、透、見て見て!すっごい綺麗な川!水が澄んでるよ!」
「ほんとだ!あ、香澄、見て。魚だ」
「わっ、たくさんいるね!っきゃっ」
「あっぶねー。……セーフ。もう少しで転けるとこだったね」
「ありがと。透が掴んでくれなきゃ確実に転んでたね」
「ふふっ。相変わらず鈍臭い」
「へーへー。どうせ私は鈍臭くて、八方美人の優柔不断のヘタレ野郎ですよー」
「拗ねないでよ。俺そこまで言ってないし!……まぁ、間違ってはないか」
「……ひっどーい。ふーんだ」
「でも、そんな香澄が俺を選んでくれた。弱くて卑怯な俺を」
「そりゃね。だって、弱くて卑怯だろうが、訳わかんないことしか言わなかろうが、無茶なことしようが、好きなんだもん」
「……容赦ないね。ま、いっか。香澄が俺を好きでいてくれるなら、もうなんでもいいや」
「……ふふ。ねぇ、今自分がどんな顔をしてるかわかる?」
「え?俺どんな顔してる?」
「私を愛してるって言ってる」
「……香澄だって、俺と同じ顔をしてるよ」
「え、そう?恥ずかしい……」
「だめ。隠さないで。もっと見せて」
「私、透のその目に見つめられたらどんなことだって出来そう」
「どんなことでも?あ、病気を癒したりとか?」
「あと、人の考えてることがわかったりとか!」
「って、それただの超能力じゃん!俺の目に見つめられたこととは関係なさすぎる……!」
「あははっ!おかしいっ……!」
「でも、わかるよ。俺だって香澄がいればなんだってできそうな気になる」
「……透、ずっと一緒にいようね」
「あぁ。死が2人を分かつとも」
「ここではないどこかで?」
「いや。香澄がいる場所が俺のいるべき場所だから」
ずっと、ここで、永遠に。
「ほんとだ!あ、香澄、見て。魚だ」
「わっ、たくさんいるね!っきゃっ」
「あっぶねー。……セーフ。もう少しで転けるとこだったね」
「ありがと。透が掴んでくれなきゃ確実に転んでたね」
「ふふっ。相変わらず鈍臭い」
「へーへー。どうせ私は鈍臭くて、八方美人の優柔不断のヘタレ野郎ですよー」
「拗ねないでよ。俺そこまで言ってないし!……まぁ、間違ってはないか」
「……ひっどーい。ふーんだ」
「でも、そんな香澄が俺を選んでくれた。弱くて卑怯な俺を」
「そりゃね。だって、弱くて卑怯だろうが、訳わかんないことしか言わなかろうが、無茶なことしようが、好きなんだもん」
「……容赦ないね。ま、いっか。香澄が俺を好きでいてくれるなら、もうなんでもいいや」
「……ふふ。ねぇ、今自分がどんな顔をしてるかわかる?」
「え?俺どんな顔してる?」
「私を愛してるって言ってる」
「……香澄だって、俺と同じ顔をしてるよ」
「え、そう?恥ずかしい……」
「だめ。隠さないで。もっと見せて」
「私、透のその目に見つめられたらどんなことだって出来そう」
「どんなことでも?あ、病気を癒したりとか?」
「あと、人の考えてることがわかったりとか!」
「って、それただの超能力じゃん!俺の目に見つめられたこととは関係なさすぎる……!」
「あははっ!おかしいっ……!」
「でも、わかるよ。俺だって香澄がいればなんだってできそうな気になる」
「……透、ずっと一緒にいようね」
「あぁ。死が2人を分かつとも」
「ここではないどこかで?」
「いや。香澄がいる場所が俺のいるべき場所だから」
ずっと、ここで、永遠に。