闇夜ヨルの恐怖記録 1
2人共照れくさそうに笑っているけれど、その表情は誇らしそうでもあった。


誰かになにかを言う前に、自分の夢に向かって努力している。


そんな人間の強さを感じる。


だけどミハルは2人の顔を見ていることができなかった。


あの夢を見たから自分はペットショップの店員になりたいと思った。


本気で目指そうと思った。


でも、それって本当に本心からだろうか?


ミハルの胸の中にはまだアイドルもモデルも、パティシエも警察官も眠っているかもしれない。


今夜もう1度なにかの夢を見たら、また変わるかもしれない。


一瞬だけ、そんな不安にかられたのだった。
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