闇夜ヨルの恐怖記録 1
夢と現実
それからのミハルも夜に寝る前になるとキャンディーをひとつ食べた。
ある時はパティシエの続きを見て、ある時は女優になって、ある時は警察官になった。
様々な夢を見て起きたとき、真っ先にキッチンに向かってケーキの本を読む。
あれにもなりたい。
これにもなりたい。
その気持は変わっていないけれど、夢から覚めた時に必ずケーキの本を読むことにしたのだ。
そうすればパティシエになったときの自分を思い浮かべることができる。
「ミハル、今日もケーキを作ってきたの?」
チアキに聞かれてミハルは頷いた。
今日はチョコレートのスポンジケーキを作ってこっそり学校に持ってきた。
生クリームやフルーツを使うと傷んでしまうかもしれないし、匂いもきつくなるから使わない。
チアキとマイコに試食してもらうために工夫していた。
「最近のミハル、本当によく頑張ってるね」
チョコレートケーキを一口食べてマイコが言う。
「でも、全然ダメ」
ミハルは落ち込んだ様子でそう言った。
いくら練習しても夢の中のようにいかないのだ。
こんなんじゃ『MIHARU』をオープンすることなんて到底できそうにない。
ある時はパティシエの続きを見て、ある時は女優になって、ある時は警察官になった。
様々な夢を見て起きたとき、真っ先にキッチンに向かってケーキの本を読む。
あれにもなりたい。
これにもなりたい。
その気持は変わっていないけれど、夢から覚めた時に必ずケーキの本を読むことにしたのだ。
そうすればパティシエになったときの自分を思い浮かべることができる。
「ミハル、今日もケーキを作ってきたの?」
チアキに聞かれてミハルは頷いた。
今日はチョコレートのスポンジケーキを作ってこっそり学校に持ってきた。
生クリームやフルーツを使うと傷んでしまうかもしれないし、匂いもきつくなるから使わない。
チアキとマイコに試食してもらうために工夫していた。
「最近のミハル、本当によく頑張ってるね」
チョコレートケーキを一口食べてマイコが言う。
「でも、全然ダメ」
ミハルは落ち込んだ様子でそう言った。
いくら練習しても夢の中のようにいかないのだ。
こんなんじゃ『MIHARU』をオープンすることなんて到底できそうにない。