闇夜ヨルの恐怖記録 1
☆☆☆
ミハルがいくら頑張っても夢の中の自分には届かない。
夢の中の自分は二号店となる『MIHARU』をオープンし、連日ケーキの予約が殺到していた。
一番弟子だった男性に二号店の店長を任せて、自分は予約品を作り続ける。
ミハルのつくったケーキを食べた人はみんな笑顔になって、嫌なことなんて全部忘れてしまう。
まさに魔法のケーキだと呼ばれるようになっていた。
そんな夢から覚めたとき、ミハルは朝早い時間だとしてもケーキ作りを開始した。
今ならできる気がする。
誰よりも上手なケーキを焼くことができる気がする。
そんな気持ちに急かされてキッチンに立つのだ。
そしてミハルはたしかに上達していた。
今ではもうペタンコのスポンジケーキを焼くこともないし、スポンジを横にカットすることにも慣れてきた。
だけど出来上がったケーキはとても平凡で、少し料理が上手な子なら誰でも作れるような品物だった。
とてもお店に出すことはできないと、ミハル本人が見てもわかるくらいに。
ミハルがいくら頑張っても夢の中の自分には届かない。
夢の中の自分は二号店となる『MIHARU』をオープンし、連日ケーキの予約が殺到していた。
一番弟子だった男性に二号店の店長を任せて、自分は予約品を作り続ける。
ミハルのつくったケーキを食べた人はみんな笑顔になって、嫌なことなんて全部忘れてしまう。
まさに魔法のケーキだと呼ばれるようになっていた。
そんな夢から覚めたとき、ミハルは朝早い時間だとしてもケーキ作りを開始した。
今ならできる気がする。
誰よりも上手なケーキを焼くことができる気がする。
そんな気持ちに急かされてキッチンに立つのだ。
そしてミハルはたしかに上達していた。
今ではもうペタンコのスポンジケーキを焼くこともないし、スポンジを横にカットすることにも慣れてきた。
だけど出来上がったケーキはとても平凡で、少し料理が上手な子なら誰でも作れるような品物だった。
とてもお店に出すことはできないと、ミハル本人が見てもわかるくらいに。