闇夜ヨルの恐怖記録 1
夢の中のミハルはパティシエだった。
ミハルは焦っていた。
新商品を作っても作っても作っても、売上が伸びない。
気分転換にお店から一歩外に出ると向かい側には新しくできたケーキ屋さんがあり、長蛇の列ができていた。
「数は沢山ありますので、押さないでくださ~い!」
店内から若いパティシエールが出てきて笑顔でお客さんたちに声をかけている。
それはミハルの弟子だったあの女性だった。
女性はミハルに気がつくと、ニコリと微笑んだ。
ミハルはぎこちない笑顔を浮かべて、そそくさを店の中へと逃げ込んだ。
彼女が店を出してから、『MIHARU』に来る客足はぐんと減ってしまった。
それも物珍しい最初のうちだけだろうと思っていたけれど、すでに開店から半年が立とうとしていた。
それでも客足は戻ってこない。
このままではこのお店は潰れてしまう。
次々と新商品を考えているものの、そのどれもがうまく行かなかった。
調理台の前に立ってなにも浮かんで来ないアイデアに下唇を噛みしめる。
「店長、ちょっといいですか?」
声をかけてきたのは1番弟子の男性だった。
彼には『MIHARU』の店舗の一つを任せている。
ミハルは焦っていた。
新商品を作っても作っても作っても、売上が伸びない。
気分転換にお店から一歩外に出ると向かい側には新しくできたケーキ屋さんがあり、長蛇の列ができていた。
「数は沢山ありますので、押さないでくださ~い!」
店内から若いパティシエールが出てきて笑顔でお客さんたちに声をかけている。
それはミハルの弟子だったあの女性だった。
女性はミハルに気がつくと、ニコリと微笑んだ。
ミハルはぎこちない笑顔を浮かべて、そそくさを店の中へと逃げ込んだ。
彼女が店を出してから、『MIHARU』に来る客足はぐんと減ってしまった。
それも物珍しい最初のうちだけだろうと思っていたけれど、すでに開店から半年が立とうとしていた。
それでも客足は戻ってこない。
このままではこのお店は潰れてしまう。
次々と新商品を考えているものの、そのどれもがうまく行かなかった。
調理台の前に立ってなにも浮かんで来ないアイデアに下唇を噛みしめる。
「店長、ちょっといいですか?」
声をかけてきたのは1番弟子の男性だった。
彼には『MIHARU』の店舗の一つを任せている。