闇夜ヨルの恐怖記録 1
夢の中のミハルはモデルだった。


少し体重が気になり初めてから、ダイエットをしている。


お風呂上がりの後に体重計に乗るのが日課だけれど、最近のミハルはイライラしていた。


「どうして減ってないの? ご飯は食べてないのに!」


表示されている体重が納得いかなくて、何度も計り直す。


それでも体重は少しも代わってくれない。


出てきた下腹は以前よりも目立つようになっていて、念の為に妊娠検査とかもしたけれど、陰性だった。


「ミハルちゃんのそろそろ終わりかな」


「25歳だもんな。代謝が落ちてきて太りやすくなってるんだろう」


「元々細かったから、本人もショックみたいだな」


撮影現場のスタッフたちがそう噂しているのが耳に入った。


なによ。


私よりも太い子なんて沢山いる。


25歳を過ぎてモデルをしている子だって、それこそ山のようにいる。


それなのに私はダメなわけ!?


食べられないストレスに加えて怒りが湧いてきて、ミハルはテーブルの上にあったお弁当箱をひっつかんだ。


ずっと食べたくて、でも我慢していた焼肉弁当。


開けてみると肉のいい香りが鼻腔を刺激した。
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