闇夜ヨルの恐怖記録 1
こうして会話をしていると本当に自分とハルナは別世界の人間なのだと感じることもある。


そんな2人がこうして仲良くしていられるのは、あの接着剤のおかげで間違いない。


1日だけなら偶然ということもあったかもしれないけれど、もう一週間はこの関係が続いていている。


セイコとハルナの心は本当につながることができたのだ。


あの接着剤を使えばもっともっと沢山の友人を作ることができる!


セイコの心は躍っていた。


もう今までみたいに休憩時間を1人で過ごす必要はないんだ。


長い昼休憩をトイレの個室でやり過ごす必要だってない。


堂々と教室にいて、堂々と友達を笑い合うことができる。


本を読む時間は少なくなってしまったけれど、そんなこと関係ないと思えるくらいセイコの目の前は明るかった。


「中学生でメークしてない子ってどうなんだろうねぇ?」


いつも通りハルナと会話していたとき、トオコのそんな声が聞こえてきて会話が途切れてしまった。


とても大きかったその声に視線を向けると、トオコと視線がぶつかる。


しかもわざとらしく口角を上げて笑われた。


もしかしてさっきの言葉は私に向けて言ったの?
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