闇夜ヨルの恐怖記録 1
本を読んでいるフリをしながら、横目でチラチラと3人の様子を確認することだってしょっちゅうだ。
セイコはおとなしい性格をしているので、休憩時間になっても友達は近づいてこない。
また、セイコから近づいて行くような友達もまだいない。
本当はトオコたちを羨ましいと感じているから、大好きな読書にも集中できないのかもしれない。
でも、と、セイコはそれを否定する。
そんなことはない。
私は静かな場所も好きなんだからと。
この教室は少しうるさすぎて集中できないだけだ。
自分にそう言い聞かせてA組を出ようとしたとき、同じクラスのユウキが教室へ戻ってくる姿が見えて足を止めた。
セイコの口角は自然と上がり、頬がほんのりと赤く染まる。
セイコとユウキは小学校から同じところに通っていて、会話だって何度もしたことがある。
「ユウキく……」
声をかけようとした矢先、ユウキはほほえみながらトオコへ駆け寄ったのだ。
「トオコ、今日の髪型も可愛いな」
「そう? ありがとう」
ユウキに褒められたトオコはまんざらではなさそうな表情を浮かべている。
トオコの今日の髪型は編み込みだ。
中学生に上る前に一生懸命練習したのだとハルナとカナに話していたことを思い出す。
セイコはおとなしい性格をしているので、休憩時間になっても友達は近づいてこない。
また、セイコから近づいて行くような友達もまだいない。
本当はトオコたちを羨ましいと感じているから、大好きな読書にも集中できないのかもしれない。
でも、と、セイコはそれを否定する。
そんなことはない。
私は静かな場所も好きなんだからと。
この教室は少しうるさすぎて集中できないだけだ。
自分にそう言い聞かせてA組を出ようとしたとき、同じクラスのユウキが教室へ戻ってくる姿が見えて足を止めた。
セイコの口角は自然と上がり、頬がほんのりと赤く染まる。
セイコとユウキは小学校から同じところに通っていて、会話だって何度もしたことがある。
「ユウキく……」
声をかけようとした矢先、ユウキはほほえみながらトオコへ駆け寄ったのだ。
「トオコ、今日の髪型も可愛いな」
「そう? ありがとう」
ユウキに褒められたトオコはまんざらではなさそうな表情を浮かべている。
トオコの今日の髪型は編み込みだ。
中学生に上る前に一生懸命練習したのだとハルナとカナに話していたことを思い出す。