闇夜ヨルの恐怖記録 1
☆☆☆
接着剤の効果が現れるまでは個人差がある。
ハルナとカナの2人に試してみてから、そのことはもうわかっていた。
だけど確実に結果は出る。
このことも、もうわかっていた。
「ユウキ、美味しいチョコレートがあるんだけど食べる?」
昼休憩中、トオコが小さなショコレートの箱を持ってユウキの席へと向かう。
遠くから見ただけでもその箱が高級ショコレートの有名店のものだとわかった。
しかしユウキは気のない視線をトオコへ向けて「俺、あんまり甘いもの好きじゃないから」と言った。
「え? でも、この前はパフェを食べに行ったじゃん」
「あぁあれ? あれは無理して食べてたんだよ。お前が行きたいって言うから」
ユウキの声色は迷惑がっているように聞こえてきた。
セイコはハルナやカナに声をかけられても、2人の行く末が気になって全然話しが耳に入ってこなかった。
「そんな……」
トオコはチョコレートの箱を持ったまま立ち尽くしてしまう。
ユウキはそんなトオコの横を通り過ぎて教室を出ていってしまった。
一瞬追いかけようとしたトオコだったが、途中で机の椅子に足をひっかけて転んでしまった。
接着剤の効果が現れるまでは個人差がある。
ハルナとカナの2人に試してみてから、そのことはもうわかっていた。
だけど確実に結果は出る。
このことも、もうわかっていた。
「ユウキ、美味しいチョコレートがあるんだけど食べる?」
昼休憩中、トオコが小さなショコレートの箱を持ってユウキの席へと向かう。
遠くから見ただけでもその箱が高級ショコレートの有名店のものだとわかった。
しかしユウキは気のない視線をトオコへ向けて「俺、あんまり甘いもの好きじゃないから」と言った。
「え? でも、この前はパフェを食べに行ったじゃん」
「あぁあれ? あれは無理して食べてたんだよ。お前が行きたいって言うから」
ユウキの声色は迷惑がっているように聞こえてきた。
セイコはハルナやカナに声をかけられても、2人の行く末が気になって全然話しが耳に入ってこなかった。
「そんな……」
トオコはチョコレートの箱を持ったまま立ち尽くしてしまう。
ユウキはそんなトオコの横を通り過ぎて教室を出ていってしまった。
一瞬追いかけようとしたトオコだったが、途中で机の椅子に足をひっかけて転んでしまった。