闇夜ヨルの恐怖記録 1
「……ありがとう」


トオコは聞き取れないくらい小さな声で言うと、セイコの手を握りしめた。


セイコは力を込めてトオコを助け起こす。


「ほら、もう行くぞ」


呆れたようなユウキの声に急かされて、セイコはそのままトオコに背を向けて歩き出したのだった。
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