闇夜ヨルの恐怖記録 1
そう思ったところで目が覚めた。


ジリリリリッと、枕元に置いてあったスマホがけたたましく鳴っている。


手を伸ばしてアラームを止めてからもミハルの頭はぼーっとしていた。


ベッドの端に座って自分の両手を見下ろす。


今でもまだ子犬の温もりが残っている気がした。


「あのキャンディー、本物だったんだ」


夢が叶ったときの夢を見ることができる。


それはとても素敵なもので、ミハルの顔に笑顔が広がっていく。


今日の夜はどんな夢を見ることができるだろう?


今起きたばかりなのに、そんなことを考えたのだった。
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